Google IMEでWindows 7でもUnicode 6の絵文字を入力する
こんにちは。
ブログを続けて書くのはなかなか難しいですが、考えたこと、発見したことのメモだけにでもなればいいなと思っています。
Windows 7 + Google IMEでも絵文字を使いたい!
Twitterをやっているとたまーにこんな感じのかわいい絵文字が流れてきませんか?
(画像はweb版TweetDeckでの閲覧時)
最近は絵文字を活用したネタツイートも多いですね
(画像はweb公式での閲覧時)
この絵文字の入力、モバイル(Android 4.2 + Google IME)から・Windows 8+Google IMEからだと簡単に行えることを確認しています。
たとえば「あいす」と入力して変換すればアイスの絵文字🍦が表示されるなど。
ただし、これはずっと私が困っていたことでもあるのですが、Windows 7+Google IMEでは絵文字の変換がそのままではできないのです。
ちょっとした設定変更でできるようになることを今日知ってとても感動したので、その設定を以下で説明します!
まずIMEをGoogle IMEにした状態で言語バー内のスパナアイコンをクリックし、表示されたメニューから「プロパティ」をクリックします
設定ウィンドウが開きますので「辞書」タブを選択し、下部のチェックボックスの「Unicode 6 絵文字変換」にチェックを入れてください!
これでWindows 7+Google IMEでも絵文字入力し放題です!
というかWindows 7ではこの機能がGoogle IME導入時にデフォルトでOFFに、Windows 8ではONになっていると考えるべきですね。
どうして使えるの?
どうしてWindows 7ではデフォルトで入力OFFなのか。そもそもこの絵文字はなんなの?どうしてTwitterで使われるようになってきたの…?ずっと疑問に思っていました。黙って使えるけれど、どうして使えるのかわからない。調べたら意外と大変でした。が、この変化が、どういう流れで起こったのかまとめられているところもない気がしたので、色々不正確な気もしますが以下にまとめました。適宜参考した資料を置いてますので、真偽の程が気になる方は検証いただければと思います。ちなみにもう以下にあらたなお役立ちTipsなどはありません。Twitterで絵文字が使いやすい"理由"まで気になる方は、自分といっしょにいろいろ考えていただく意味で読んでいただければな、と思います。
絵文字が使いづらかった理由と、使いやすくなりそうなこれから
まず、そもそもどうして絵文字はTwitter上でほとんど使われてこなかったのでしょうか。いやむしろ、今までweb上で絵文字が使われることが少なかったはずです。ある意味絵文字の代替としてAAや顔文字があったはずです。どうして急に使われるようになったのでしょうか。これは以下の記事でなんとなくわかりました。
非常に長いので簡単に言いますと、今までのいわゆる携帯の絵文字はキャリア間で共通しない文字コードにそっていたので、環境の違いですぐ文字化けして見られなくなるものだったのです。それは同キャリア間のメール程度なら問題なかったでしょうが、様々な環境の人が閲覧するweb上ではほとんど共通して見られるものではなかったのですね。そんな携帯絵文字を、様々な環境で共通して用いる文字コード規格の一つであるUnicodeの中で新たにきっちり定めましょう、という動きがあったということですね。Unicodeはすでに利用されていた文字コード規格ですが、絵文字が追加されたのはそのバージョン6からとのことです。
ここでUnicodeってなんぞや、文字コードって知らないよって人のために以下。分かってる人はさらに次の段落へ。
Unicodeは文字コードの一種です。文字コードというのはバイト列(コンピュータ上での01のデータ)をどのような文字として解釈するかの対応規則です。対応規則なので、たとえばUnicodeで作成されたテキストファイルを、Shift_JISという別の文字コードで解釈して開こうとすると文字の対応が本来意図したものとはちぐはぐになったり、そもそも元の文字コードで使えるバイト列が、後から開くときの文字コードで使えないバイト列であったりします。これが文字化けです。なので文字コードが大切になるのは、文字のデータを2箇所以上でやりとりするときです。まあでもこのインターネット時代、文字をやりとりしない場面のほうが珍しいですね。その上で何が大事か、というと、やりとりする場所すべてでデータを共通した文字コードで解釈すること、さらにいえばそのデータの文字コードに「対応」していることが重要です。Unicodeで送るよーと言っても、Unicodeなにそれおいしいの?という相手がいたらお話しにならないのです。
文字コードに対応しているもの、そうでないもの
もう1回言うことになりますが、実はさきほど挙げた絵文字はUnicodeのバージョン6以降追加されたものなのです。つまり、ある時からUnicodeという対応表に、バイト列0Aはケーキの絵文字、BCはアイスの絵文字…というような新たな対応が追加されたわけです。しかし、いくら対応表にそう決めても、上記で述べたとおり、実際のプログラムや表示するためのフォントが対応していない場合は意味がないのです。
Unicodeのバージョン 6は2010年10月に制定された比較的新しい文字コードです。文字コードが新しく、対応している環境とそうでない環境が入り交じっている場合は、簡単に絵文字を入力できても、受け取る側で対応していないため閲覧できないため意味がない、という状況がありえます。だからGoogle IMEで有効/無効のオプションがあったのですね。
そしてちょこっと調べたところ、どうやらOS標準フォントにおいて、Windows 8の方がWindows 7より、このUnicode 6絵文字への対応度を上げたようなのです(参考:
Windows 8 DP:Unicode 6.0の追加文字を表示させてみた ( その他インターネット ) - 513号室(保管庫) - Yahoo!ブログ )。Google IME入力オプションが、Win7ではデフォルトでOFF, Win8ではデフォルトでON、という状況は上記のOSレベル対応状況に合わせたのかな…と、不確かながらもこの事が分かった今では思います。実際、今でもWin7機では変換するときに変換候補では絵文字が表示されないんですよね。入力先を見れば表示されているんですが…
Twitter側の対応
前述しましたが、実際のプログラムや表示するためのフォントが対応していなければ、いくら文字コードに規格化されても、表示できません。そう、Twitterで絵文字がたくさん使われるようになったのは「Twitter側でUnicode 6の絵文字に対応し、OS側などで対応していない環境でも共通して閲覧できるようにした」という実はとっても重要なイベントがあったからなのです!
Unicodeで標準化されたのでガラケー時代のような「違うキャリアの絵文字が表示されない」という事態はなくなったとはいえ、各社の絵文字は当然それ ぞれ著作権があって別物なんです。AppleはAppleで、GoogleはGoogleで、それぞれ1つずつ自前で作っているわけです。なので「絵文字 表示に対応する」ということは表示する絵文字素材を1つ作らなくてはいけないということ。
対応する絵文字素材を作る、ということはすなわちフォント素材から作るということですが、これは思ったより地道な印象で驚きました!
Twitterで絵文字が使いやすくなるまで
今まで絵文字は環境の違いですぐ文字化けしてしまうため、様々な環境からアクセスされるweb上では使用を嫌われていたフシがありました。Unicode 6で追加されたことで規格として定められたものの、そのUnicode 6自体に対応していない環境も存在していました。そこでさらに、Twitter側が対応することで、Unicode 6に対応していない環境でもTwitter上ではみんなが共通して絵文字でのコミュニケーションが可能となった…と考えるとなかなか長い道のりですが、その発展によってTwitterに、インターネット上の文字コミュニケーション自体に、新しい形ができたようにも思えますから、すごいことだなーと思います!
さらに、規格として定められ、それに一つのサービスが対応したのでみんなが見ることができるようになった、という技術的側面は大きいと思いますが、Twitter上では、絵文字は文字化けするから…という心理障壁が取り払われている感覚がするのも、絵文字コミュニケーションの拡大への寄与は大きいと思います。これはどこが発祥かもわかりませんが、Twitter公式も絵文字対応Tweetを絵文字つきでしていますから、そこからネタを愛する(?)ユーザーに取り上げられたのかなあ、と思います。
😃 パソコンサイト (http://t.co/xt8ONincxT) でアップデートがあり絵文字が表示されるようになりました。ツイートに絵文字を付けるのはモバイル端末のみで可能です。#emojiparty 🎉🌸🎤🍻☺️
— Twitterサポート (@TwitterHelpJP) April 2, 2014
まとめ
なんだか自分の知らぬところで結構大きな変化が来てた、という感じです。また、文字コード界隈は闇だなという気持ちがいっそう強くなりました()
絵文字が使えるようになるまで、各所で行われた努力に感謝しつつ楽しいTwitterライフを送りたいですね!